夏目アラタの結婚のヒロインである【品川真珠は可愛い】と感じる人はいないだろうか?彼女の表情や仕草、さりげない所作にグッときてしまって”恋した人”はいないだろうか?亡くなった被害者たちと同じように彼女に惹かれた側の気持ちが良く分からない人に向けた話。
【夏目アラタの結婚】品川真珠が可愛いすぎて困る
余計な話はやめよう。
夏目アラタに登場する品川真珠がかわいいのだ。
妖艶で美しく、稚拙で可愛く、頭脳明晰で猟奇的な点に惹かれた人は他にいないだろうか?
私は他の有象無象よりもはるかに足らない脳みそで彼女の口を閉じたさりげない顔立ちの良さ、子供のようなロリ体型、可愛らしさ。品川真珠というキャラクターに魅力を感じる。
ぶっちゃけると作者の乃木坂太郎先生の描写によってそう誘導されているとしてもそれはそれで構わない。久々にグッとくるキャラであることには変わりはないので。
先に断っておくと、私はフォレスト・ガンプ程度の頭脳である。本も漫画も好きだ。映画もゲームも好きだ。だが他の人のように深く堪能できない浅い思考しか持っていない。だから、品川真珠に対しても浅くしか理解できていない。
彼女は嘘つきで、夏目アラタにだけは嘘をつかず本音を言うが肝心の3人を殺した事件についてはのらりくらりとかわして登場人物全員はおろか読者にすら「この漫画で品川真珠は何を語っているのか?」を見極めることができる人は少ないのではないだろうか?
そんなことはどうでもいい、漫画好きとして「夏目アラタ」の造形が可愛いから好きなのだ。殺人鬼であろうが無罪だろうが、だ。
あー。
もちろんピエロ時代の恐ろしい風貌、幼少時代の姉に成り代わるためにたくさん食べさせられていた歪んだ愛情編のシーンは思い出さないようにしてだが…。この感じは無職転生で過去のおっさんがちょいちょい出てくるのに不快感を感じるのに似ている。
扉絵や単行本のカバーで彼女が現実では見せることのない夏目アラタとの幸せな幻想的なシーンや仕草が時折見えるのも好きだ。
品川真珠が時折出す艶かしい仕草(狙っているのだとしてもエロいしかわいい)が可愛いと感じる。
彼女の本意なんて関係ない。
漫画好きとして「彼女が可愛いと感じる」
なぜ惹かれれたのか?
彼女の容姿は可愛い。
だけだと思う。
夏目アラタの結婚/乃木坂太郎/小学館
品川真珠の魅力。惹かれる理由とは?
子供っぽさ、嘘つき、そういう彼女の内面に惹かれたりはしていない、ただただ彼女の短い髪、優しさと残酷さを秘めた表情、ただただ彼女の容姿が可愛いと言うだけの話だ。
先ほど述べたように私は浅い。
孤高の人の擬音語を徹底的に廃し、セリフも少ない漫画を読んだ直後に試した「夏目アラタの結婚」の怒涛の文字と伏線の張り方は苦痛レベルで難解である。それでもミステリー小説のページを捲る手が止まらない感覚に陥っているのは快感に感じたが、その中でもやはり異彩を放っていた彼女から目を離すことができなかった。
彼女についてはわからないことが多い。それでも分かったことは少しだけある。
品川真珠は3人殺害した事件の容疑者として起訴中の女性だ。ネタバレになるが、最新7巻時点で分かったことは、彼女は「品川真珠ではない、本物の真珠は赤子の時に死んでいる。死因は頸椎骨折。原因は不明。他殺かどうかも不明。」「そして私たちが品川真珠と呼んでいた彼女には戸籍がない。なぜなら彼女は死んだ姉の真珠として再び母親である環が黙って産んだ第二子だから。姉の真珠として再び”育て直した”存在だから彼女に本当の名前はない。」「そして彼女の実年齢は未成年であり犯行当時の年齢は15歳前後だった可能性が出てきている」そこまでが彼女の分かっていること。
そして「割とどうでもいい」と言うこと。
可愛い彼女がそこにいれば良いのだ。
これから8巻で訪れるであろう彼女の先の見えない展開と、新しい表情や感情を魅せて欲しいのだけだ。
そして7巻の終わりでは常に中立を保ってきたはずの裁判長が彼女に惹かれているシーンで終わっている。
この時の私の感情は、嫉妬である。
余計な男が増えやがった。
死んでいった3人も同じ感覚だったのだろう。彼女のことを誰よりも知っているのは俺だ、守ってやれるのは私だ、助けてやれるのは僕だ。そして裁判官は「深い洞察力をもった私なら深く理解してやれる…」と。
こうやって被害者とファンを増やしていくのが品川真珠の魅力なのだと思う。
まとめ:最後まで彼女の行く末が見たい。死ぬまで。
作家の乃木坂太郎はこんな私を笑っているのだろう。
「ほら、いるんだよこういう惹かれて喰われるバカが」
仕方ないじゃないか、ユージュアルサスペクツのオチで感動した私だ。良い裏切られなら幸せじゃないか。私は夏目アラタの結婚を読んでこの漫画のヒロイン品川真珠に恋した側からこの作品を楽しむだけだ。
それだけだ。
最終巻がどうなるかはわからないしいつまで続くかは不明だが、楽しみじゃないか。良質ミステリーを楽しむために一歩引いたあなたと、ただただ彼女に同情でもなく欲のまま惹かれた私。どうなるのか。
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