『ミステリと言う勿れ』レビュー感想「良質ミステリー、ドラマ化しないのが不思議」

「少女漫画とは思えない!絶対に食わず嫌い!何でドラマ化しないんだ?」

読者全員が”必ず”ファンになる漫画「ミステリーと言う勿れ」のネタバレ無しレビュー感想を紹介します!表紙で判断するのはもったいないほどに見事な作品なのでどうか最後までご覧になってください。

この記事では
ミステリと言う勿れって面白いの?
あらすじってどんな感じ?
無料で読めるって本当?
などネタバレ無しで紹介していきます!

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『ミステリと言う勿れ』レビュー感想

電子広告で気にはなっていたけど書店で8巻を見かけたので一気に購入。少女コミックだったのね。知らんかった。

正直に言うと初めのページで「うわっ」だめかもって思った。

だってむちゃくちゃ女性が好きそうな主人公が「うん カレー日和だ」とかにやけてるページがから始まるからね。

おかしいな、電子広告はもっと男性っぽい顔だった気がしたけどな、失敗したか?

続けるか?

いや、全巻買っちゃったし。

子供も読み始めているし。

よし、

観よう!

3分後に後悔。

「めちゃくちゃ面白いぞこの漫画はッッッ!」

そうなんです、

めっちゃくちゃ面白いんですよ。

何が?

全部が。

すべての凄さを紹介できるかは不安ですができる限りこの漫画を全国に広めたいとは思うほどには面白いので頑張ります。

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主人公「久能 整」の良さ

主人公の久能整は普通の大学生なのだが、本好きで博識。視界に入る全てをよく観察し、何事にも疑問を持っている。

後にわかるが彼には友達も彼女もいない。

いつも僕も疑問だったんです」が彼の口癖で、ぶつぶつ独り言を言うし目に見える全ての事象の答えを探したがる「サヴァン症候群」にも見える彼の異常なほどの好奇心への欲求は岸辺露伴を越す部分もある。

「どうして男何だからって言うんですか?」

「どうしてドラマだと刑事が殺人犯に背中向けるんですかね?」

「どうして真実が一つだと思うんですか?」

彼にとっては私たちの常識にも「どうして?」と疑問符を投げかけ続けます。

しかし、この「異常とも言える常に疑問を持ち続ける」という特異性がこの漫画のストーリテラーになると話が違ってくる。

面白いのだ。

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快感すら感じる物語のテンポ

この漫画は主人公の「整」が偶然遭遇してしまった”先の読めない事件”に巻き込まれ、一緒にハラハラしていくうちに物語の終盤に整が今まに生じた疑問や小さな布石を「かたっぱしからガンガン布石を回収して驚異的な記憶力と知識で解決していく」のが主な展開です。

軸はシンプルなんですが、何よりテンポがいい。

本当にこの先どうなっちゃうの?え?今の嘘だったのか?見事に読者をミスリードさせて作者の思うがままに気持ちよく難解な謎に首を捻っていたところに整の痛快回収劇!

これがまた爽快感が抜群なんです。

金田一耕助シリーズのように名探偵ポワロのように「この人がいると絶対に大丈夫」と思わせる安心感を安全な場所から存分に続々ワクワクしながら楽しめるあの感じをズーーーっと味わえます。

整が終盤に一気に布石を回収しまくって小気味良いテンポで淡々と答えを追求するその姿勢は『名探偵』そのもの(本人は否定しているが)

例えば1巻の記念すべき第一話から身に覚えのない殺人容疑で取調室で過ごす間も冷静に

刑事との会話から得られた違和感や疑問を物おじせず質問していくことで、矛盾を追求し徐々に真犯人に近づくのだが、彼は取調室から一歩も出ないまま真犯人逮捕まで解決させてしまいます。

『なんだこの良質ミステリーは?』

たった第一話なのですが、犯人逮捕まで観終わった後の「いい小説読んだな!」といった感じの心地良い浮遊感を味わえるんです。

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先の読めない物語、作者は小説家?

いや、本当にこの作者は小説家なのかな?と思うほどによくぞここまで考えられるものだなと感心するような物語が連続していきます。

これがまた最高なんです

いつまでもいつまでも楽しめるミステリー漫画なんですよ。

1巻の前半は殺人容疑をかけられた整が刑事達との対話によって得た疑問や違和感を言語化していき徐々に相手の矛盾を・・そして真犯人逮捕に導く、「なんだこの男すげぇな」と印象付ける話でこの物語の途中からすでにこの漫画に夢中になれます。

が、「ミステリーと言う勿れ」が凄いのはここから。

この最新巻までの間”ほぼ”この第一話のような良質ミステリーがショートショートのようにテンポ良く続きます。毎日毎日大当たりの映画が見れたら最高ですよね?毎日寝る前に良い小説読んだなぁって思えたら最高ですよね?

それがいつまでも続くのがこの漫画。

1巻の殺人容疑事件も解決。その次の話で美術展を観に行くために慌てて乗り込んだバスがバスジャックされてしまうとんでも展開・・・なのですが、、、

ただのバスジャック事件ではない。

実はバスジャックというのは本当の目的はなく・・・。

ここから怒涛の展開が始まル・・・ってところで1巻が終わります^^

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読む人に必ず刺さるセリフたち

整が凄い人でストーリ展開が凄いだけの漫画だったらここまで興奮して紹介しません。

この漫画は作者の言葉選び”も”凄いんです。

心に突き刺さるんですよ。

たった3ページのセリフなのですが1巻で速攻ぶっ刺さった内容を紹介させてください↓

1巻2話の冒頭で知り合いの刑事から「嫁が子供を産んでからピリピリしていてる。こんなに育児に参加したり手伝ったりしているのに!どう思う?」と言われた整の言葉↓

「僕はたまにメジャーリーグの中継を観るんですが、メジャーリーガーや監督は時々試合を休むんですよ」

『奥さんの出産は勿論、お子さんの入学式や卒様式家族のイベントで休むんです。』

『彼らは立ち会いたいんです。
 一生に一度の子供の成長の記念日に。』

『行かずにいられるかって感じで
 行きたくていくんです。』

『でもその試合を中継している日本側のアナウンサーや解説者がそれについてなんて言うかというと』



『…ああ』

『奥さんが怖いんでしょうねぇ…』

『彼らには、メジャーリーガーが行きたくて行っていることが理解できない。
なぜなら自分はそう思ったことがないから』

『ムリヤリ行かされてると考える。大切な仕事を休んでまで と』

『メジャーリーガーは子供の成長に立ち会うことを父親の権利だと思い、日本側の解説者達は義務だと思っている。』

『そこには天と地ほどの差があるんですよ』

『お子さんを奥さんの付属物だと考えていませんか?だから”参加する”とか”手伝う”なんて言葉が出るんじゃないですか?』

『子供を産んだら女性は変わると言いましたたね。当たり前です』

『ちょっと目を離したら死んでしまう生き物を育てるんです』



『問題なのはあなたが一緒に変わっていないことです』


『したこともしなかったこともいずれ自分に還ってくるだけなので』

いかがでしたか?もしあなたが子育て中のパパだったら今週末ガッツリ遊ばないとな。子供の成長早いのに俺って何やってんだ?とか色々と走馬灯のように思いが巡りませんか?

私は目が覚めたかのように「ハッ」としてしまいました。

私の話は置いておいて、このように要所要所で誰かの疑問に答える形で整が語る言葉が凄いんですよ、刺さるんです。

常に全て事象に疑問を持って生きている整だからこそ、今の私たちに一番必要な答えだったりするんです。

まるでカウンセラーのように。私だけではなく日本という当たり前になっていた常識で塗りつぶされて忘れてしまった想い、世間体を第一に選択してしまう私たち。

ページを捲るたびにハッとさせてくれる、目を覚ましてくれる整の言葉を待って探してしまう自分がいたりします。

ね?

ページを捲る手が止まらない理由が分かりませんか?

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みんなのレビュー評価は星5連発

せっかくなので他の皆さんのレビューも紹介します^^

某SNSでバズっていた一場面のみを見たことがあり、てっきり育児漫画だと思っていましたが、言葉の裏を読みに読みまくる作品でとても面白かったです。
無料分読了後、すぐに全巻購入しました。

田村さん作品の中でも私の好きな「僕が○○になった理由」シリーズの大人向け版にも思える作品。田村さんワールド全開で面白い。
あとがきの「整いました」に私もプッと吹き出しました。もしドラマだったら絶対無理やりキメセリフを入れられるんだろうな〜。漫画は無いほうが自然なので良かった。

様々な媒体で取り上げられて話題になっていたので、この機会に読んでみることにしました。作品のテーマはもちろんミステリなのですが、この作品の魅力はそれだけではありませんでした。主人公の整が語りかける内容があまりにも核心をついていて読者にぐいぐい刺さるのです。続巻も必ず読みたいと思います。

素晴らしい!
初めて知った作家さんで、Twitter広告の漫画サイトの無料ページに流れて読んで既刊即買いは久々!いつものジャケ買いじゃないとは言え、7冊いっぺんに買っても問題ないと思えた新しい出会いにワクワクが止まらんかった。
途中まで読んでたのをコミックで読み直したけど、ほんの3日前くらいの既読なのに、それでも面白く読めたのはビックリ。

内容は、とにもかくにもシーン運びかなぁ。
言葉とか表情とか、視線に沿って進んでいくのは爽快でもあるし体感があって面白い。主人公の整もミステリアスなとこと軽口とのバランスがとても心地よく、堤幸彦さんのような組み立てが全てにおいて楽しすぎました。超越してるとこと全くダメなとこの共存が整にケイゾクの柴田を思わせるね。

おもしろいーやみぶかいー
変な人とトラブルに好かれる変な整くんむしろヒロイン
近くにこんなに語る人がいたら鬱陶しいだろうな
でも納得させられちゃうんだろうな

みんなのレビューより引用

やはり皆さんファンになっていますね。








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ドラマ化したら「渡部豪太」でオナシャス

シンプルなんですが軽快な名探偵もの、金田一耕助のような物から海外の密室劇まで幅広く楽しめるミステリー作品としてもドラマ化すればいいのになと常々思ってしまいます。

あとはなんといっても登場人物が少ないってのもいいですね。^^しかも毎回事件に関わる人たちの心理描写もしっかり書かれている(ミスリード狙いで)誰がどんな役者が演じても楽しそう。

主人公の久能整なんて「NHKの古民家カフェを堪能する番組「ハルさんの休日」に登場する渡部豪太さんなんてこのまま久能整になれそうな気がした。

あまり芸能関係に詳しくないですがなんとなく直感で感じました。

だめですかね?

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1〜8巻のあらすじ紹介

それでは最後にこの漫画を全巻一気に買って欲しいので各巻のあらすじをさっくりと紹介します!

この後

1巻2巻で温まった心を更に上げてくれます。
3巻で一気に見事に昇華されていきます。

3巻では犬神家の一族のような遺産争いに巻き込まれる整!「現代版の金田一耕助作品のような良質ミステリーを堪能しよう!」

4巻では、遺産相続編解決!そして雨宿りしていた先で出会った人が実は…頭脳明晰な二人の会話劇は絶品。そして病室で最後に語った刑事の話など「最高」としか言えないです。

5巻では、謎の美女「ライカ」と暗号書籍と天使の放火魔の話。オチが見事。
見終わった後感心してニヤニヤしてドキドキできます。
美形ばっかだから男か女か不明でしたがライカ登場でやっと女性らしい女性と思ったら彼女の真実は「8巻で明かされる」ですが・・・。

6巻は電子広告にも出ていた怪しい様子の女性店員の物語と、ガロさんが姉を探し求めるお話。面白い!と言いたいところですが、個人的にこの巻は全体的に微妙。
と言うのも別に誰も呼んでいない、とある巻で登場するライバルキャラっぽいガロさんが主役の物語が大半を占める6巻になっています。
正直彼は別の漫画で出して欲しい。私たちが欲しいのは整の軽快な解決劇だからです。

7巻は6巻の微妙さを一瞬で吹き飛ばす密室ミステリー劇を堪能できる一冊になっています!恩師に誘われて余興のような謎解き会に参加した整のお話。ミスリードがすごい。ミスリードがすごい。ミスリードがすごい。

マジで。

現時点では7巻が一番面白いかも。
ほんの少し整とライカの距離が縮まるのも。
整の幼少期の断片が分かるのも。
最高。

絶対に買うなら一気に全巻買っといた方がいいです!

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ミステリと言う勿れを無料で読みたいなら

今ならAmazonで無料で2巻の試し読みがありますので雰囲気だけでも堪能していただけたらと思います。タイミングさえ合えば1巻の無料お試しもあるかもしれませんのでお楽しみに^^

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まとめ:まさに「ミステリーと言う勿れ」

散々ミステリーミステリー言ってしまいましたが、タイトルが全てでしたね。

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