よつばと!15巻感想:よつばらしさの喪失ただの育児漫画に

「よつばらしくない」「育児エッセイ漫画」よつばと!最新15巻の感想を紹介。「日常という奇跡」現在父じゃなくてもこの気持ちを忘れずにいたい。いつの間にか自分の娘がよつばよりも大きくなって…とーちゃんランドセルで涙するシーンよく分かります。全体的にリアルな子供感が出てきたのは賛否両論に感じました。

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よつばと!15巻感想「ただの育児漫画に」

待ちに待ってたと言うよりは

「ああ、出たんだ新刊」

程度には熱が冷めていた15巻。

読んでみるとなるほど、私が父親になってしまったのが大きな原因だと分かるも全体的によつばとらしさが喪失された育児漫画に成り下がった印象。

こんなに待つ間にたくさんの漫画に触れたし「待つ程じゃない」そんな印象の15巻でした。

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石拾いに神奈川に行ってみた

相変わらず楽しそうに遊ぶよつば達だが、今更ながらこの子達が行ってる場所って”実在”するって知らなかった・・・。

偶然漫画内に書かれていたGoogleマップらしき絵を見て「まさか実在する場所なのか?」と思い調べてみたらまじで存在することを知り慌てて子供達と近所の子供を引き連れて(偶然同じパーティーメンバーだった)行ってきた。

面白いことによつばよりも1年年上の小学一年生の子供達3人は同じような喜びっぷりで行ってよかった。と心底思える思い出に。

石拾いの詳細はこちらから。

あの星空の綺麗な場所とか、キャンプ地とか気球とかぜひ一緒に行きたいと思ったので全巻買い直さないと・・・。

が、

全体的に個人的に15巻はよつばと史上最も残念な巻だと思っている。

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よつばらしさの喪失「育児漫画に」

発売は嬉しいし内容も変わらず見事。

が。

正直に言うと

「内容が薄い」と感じてしまった。

それはなぜか?

巻を重ねるごとに”よつばらしさ”が失われていくのを感じる程、この3年の月日の間に”私の環境が”大きく変わってしまったからだと思う。

コロナの影響ではない。

完璧に私の環境の話だ。

よつばとらしさってなんだろうか?

よつば=過去の自分=理想の子供

のどれかではないだろうか?

自分に子供がいたらこうだろうか?

子供の頃にやりたかったことを代わりに楽しむよつばに憧れとか羨望があったのではないだろうか。

が、

今、私には子供が3人いる。

いつの間にか3人の父になり、リアルな子育ての苦楽を知ったことでよつばとに生じた違和感が拭えないのだ。

巻を重ねることに徐々によつばに”人間らしさ”が備わってきているのだ。

正直言うとそれが嫌だ。

1巻のよつばは私たちが”理想の子供時代の象徴”そのもので、見たもの全てに感動して興味を持ち行くなと言われたら行き、ダメと言われてもやってしまうかわいいヒロインだった(あずまんが大王のちよちゃんのような立ち位置の)

とーちゃんが言ったまさに「無敵」って感じで、生きていることに不自由を感じる私たちの代わりに心が赴くままに笑い遊び楽しみ泣くよつばに一種の”憧れ”を抱いていたと思う。

私たちの代わりに

自由に遊べ

独身時代の私はよつばの小さな全ての動きが嬉しく愛しく私たちのやさぐれた心を癒してくれるやんちゃでかわいい”ヒロイン”だった。

だったのだ。

が、全体的によつばに漂う”本当にいる人間の子供っぽさ”がとてつもなく嫌だ。

よつばは理想の子供であってほしかった。

「おさるのジョージ」はそんな違和感はない。同じように小さな子供がしてしまう失敗をして、学び成長するところは一緒なはずなのに。

よつばには最近それを感じられない。

人間臭さ=エンタメ性が失われているように感じた。

絵も上手だしかわいいしおもしろのに。よつばのセリフを読む度に「あ、作者の子供が本当にこんなこと言ったんだろうな」とか思ってしまう。

よつばと!が近所の子供育児エッセイになってきているのだ。

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3年待たせたのが致命的

が、14巻の内容はどうだっただろうか?

覚えているだろうか?

私はガッツリ忘れている。

全巻揃えているのに(あ、いや、家計を助けるために全巻売ったんだった600円程度で…)

そして15巻が突然目の前に、いつぶり?

3年ぶり。

1巻:2003年8月27日
2巻:2004年4月27日
3巻:2004年11月27日
4巻:2005年8月27日
5巻:2006年4月27日
6巻:2006年12月16日
7巻:2007年9月27日
8巻:2008年8月27日
9巻:2009年11月27日
10巻:2010年11月27日
11巻:2011年11月26日
12巻:2013年3月9日
13巻:2015年11月27日
14巻:2018年4月28日
15巻:2021年2月27日

遅い。

遅すぎる。

昔ほどの感動がない。

そりゃそうだ。

この3年の間に我が家の次女と長女は小学生に、初ランドセル姿も見て感動して泣き終わっている。

それだけじゃない。

小学生になった子供と一緒に
初めてのディズニーお泊まり
初めての潮干狩り
初めての釣り
初めての家族旅行
初めてのプール
初めての海
初めての別れ。
初めての体験をたくさんしてきた。

作者が大量の単行本化に向けて描き込みをしまくっている間にだ。

近所の子供はいつの間にか中学生になったり高校生になったり短大性にもなっている。

3年はたかがか?

子供の3年はすごいのだ。

それを目の当たりにしてしまった親としては、単行本を出すまでに掛かった3年の月日は多くのファン離れを起こしたと思う

だから15巻はかつてないほどに感動が薄い。「よつば」の言動はヒロインや憧れではなく「近所の子供の漫画」レベルの薄味感しかない。

「あーかわいい子供がなんかしている」

「あー子供ならやっちゃうよね」

「あははーわかる^^」

そうじゃない。

そうじゃないだろ。

この漫画は「よつばと!」だろ?

何普通の子供になってるんだ?

何普通に会話しているんだ?

そんな普通の子供みたいな事言うなよ。

何子供みたいに成長しちゃってんだよ。

いつまでも「よつば」のままいてほしかった。

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まとめ:育児漫画として楽しむ

やっと出た15巻。

正直言って存在を忘れてしまっていた。

14巻からもう3年って、ハンターハンターとか喧嘩稼業とかテラフォーマーズのレジェンド並みの遅さ。

単行本にする際の加筆修正量が凄まじい作家だということは聞いたこともあるので作品として品質を追求するのも別に問題はないと思います。

が、それは漫画家のエゴイズムでしかない。

3年を舐めすぎだ。

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